ソニーの完全ワイヤレスイヤホン「WF-C510」は、1万円を切る価格ながらイヤホン専門店e-イヤホンで5点満点中4.8、比較サイトのイヤホンナビでも4,462件のレビューを集めて4.2という評価を獲得しています。2024年9月13日の発売から約2年が経過した今も、外音取り込み機能とマルチポイント接続を備えたエントリーモデルとして根強い支持を集めています。この記事では、WF-C510に寄せられた音質、装着感、通話品質、バッテリーの評判を、レビューサイトの評価点や実際の購入者の声をもとに整理しました。購入を迷っている人が、自分の使い方に合うかどうかを判断する材料になれば幸いです。
WF-C510の評判は「価格を超えた完成度」に集まっている
WF-C510はソニーの完全ワイヤレスイヤホン「WFシリーズ」のエントリークラスに位置するモデルです。市場想定価格は9,900円で、販売店によっては8,280円ほどで扱われることもあります。この価格帯でありながら、これまで1万5,000円から2万円クラス以上のモデルにしか搭載されてこなかった外音取り込み機能(アンビエントサウンドモード)とマルチポイント接続が標準で入っています。
レビューサイトの評価も、この価格設定を裏づける結果になっています。e-イヤホンでは13件のレビューのうち10件が5つ星、3件が4つ星で、低評価はゼロでした。イヤホンナビでは4,462件という母数の大きいレビューを集めて4.2という評価になっており、一部の熱心なユーザーだけでなく、幅広い購入者から支持されていることがうかがえます。有線イヤホンから初めてワイヤレスに乗り換える人や、価格と実用性のバランスを重視する人にとって、最初の1台として選ばれやすいモデルです。
音質は中音域4.4点、低音域4.0点とバランス型の評価

イヤホンナビの評価を音域別に見ると、高音域が4.3、中高音域が4.4、中音域が4.4、中低音域が4.3、低音域が4.0となっています。中音域から中高音域にかけてのスコアが最も高く、ボーカルや楽器の主旋律がクリアに聞こえるという声とも一致します。一方で低音域のスコアはやや控えめで、これは重低音を求めるユーザーから「もう少し迫力がほしい」という声が出ていることとも符合します。
ユーザーレビューでは「1万円以下でこの音質は満足」「長時間聴いても疲れない音」といった感想が目立ちます。通勤中の音楽鑑賞や、在宅ワーク中の作業用BGMとして使うには十分すぎるバランスだという評価です。音質を支えているのは、6mmに大型化されたダイナミック型ドライバーと、ソニー独自の音質補完技術DSEEです。DSEEはデジタルサウンドエンハンスメントエンジンの略称で、MP3やAACのような非可逆圧縮の音源を分析し、圧縮の過程で失われた高音域をリアルタイムの予測計算で補完する仕組みです。ストリーミング再生でも音の情報が削られすぎない、クリアな音を再現しやすくなります。360 Reality Audioにも対応しているため、対応コンテンツでは立体的な音の広がりも楽しめます。
不満点としては、リッチな重低音やきらびやかな高音域を求める人には物足りないという声、そして装着の仕方やイヤーピースのサイズが合っていないと音がこもって聞こえることがあるという指摘があります。イヤーピースのサイズは音質に直結する部分で、小さすぎるものを使うと耳との間に隙間ができて低音が抜けやすくなり、逆に大きすぎると耳が痛くなりやすくなります。WF-C510には複数サイズのイヤーピースが付属しているはずなので、購入後に自分の耳に合うサイズへ交換すると、こもりは改善しやすいはずです。なお、完全ワイヤレスイヤホンでイヤーピースを交換する場合は、大きめのサイズにすると充電ケースの蓋が閉まらなくなることもあるため、サイズ変更後はケースへの収まりも確認しておくと安心です。
対応コーデックはSBCとAACの2種類です。SBCはBluetoothオーディオ規格で必須とされる標準コーデックでほぼすべての機器が対応しており、AACはSBCより音質が良く遅延も抑えられたコーデックで、iPhoneをはじめとするApple製品ではBluetooth再生時の標準として使われています。上位モデルにあるLDACのような高音質コーデックは非搭載ですが、iPhoneなどAAC対応デバイスとの組み合わせでは十分な音質を体感できます。専用アプリ「Sony | Headphones Connect」を使えばイコライザーの調整もでき、低音を強めたりクリアな高音寄りにしたりと、自分の好みに音質を追い込むことも可能です。
装着感はe-イヤホンで星4.8、片耳4.6gの軽さが決め手

WF-C510は、ソニーの完全ワイヤレスイヤホンの中でも史上最小クラスのサイズです。旧モデルのWF-C500と比べて本体は約21%、ケースは約23%小型化されました。重量は片耳わずか4.6gで、装着している感覚が少なく、長時間つけても耳が痛くなりにくいという評判が多く寄せられています。
耳の形状に沿った設計で、耳からのはみ出しが少なく、耳が小さい人でもスマートに装着できます。装着感を支えているのが、耳の凹凸に干渉しにくい「エルゴノミック・サーフェス・デザイン」です。この設計によって圧迫感が抑えられ、頭を激しく振ってもズレにくいという評判があります。防滴性能はIPX4相当とされ、ランニングやジムでのワークアウトなど汗をかくシーンでも使いやすい仕様です。IPX4はあらゆる方向からの水しぶきを受けても壊れないレベルの防滴性能で、完全防水ではないものの、汗や軽い雨程度であれば問題なく使えるとされています。プールでの使用やシャワー中の装着まで想定するなら、より上位の等級が必要になりますが、日常使いや軽い運動が中心であればIPX4で十分なケースがほとんどです。イヤーピースの素材も柔らかく、長時間装着しても痛くなりにくいという声が複数見られます。
楽天市場のレビューでも、バッテリーが長持ちする点、装着時に鬱陶しいノイズが入らない点、耳へのフィット感が良く長時間つけていても楽だという声が報告されています。「軽さと使いやすさで他の同価格帯製品よりも優れている」という評価もあり、同じ1万円前後の競合製品と比較しても装着感の完成度は頭一つ抜けているという意見が目立ちます。
充電ケースについても、旧モデルよりコンパクトになりポケットやバッグへの収納がしやすくなったという声が多数あります。ただし充電ケースの磁力はWF-C500よりやや弱めに調整されていて、イヤホンが取り出しやすくなった一方で、ケースからの落下を気にする声も一部あります。充電ケースの端子はUSB Type-Cですが、充電用ケーブルは付属していないため、別途用意しておく必要があります。USB Type-Cケーブルを選ぶ際は、充電器やパソコンなどホスト側と、イヤホンケースなどデバイス側の両端のコネクタ形状を合わせることが基本で、給電規格や転送規格までこだわらないのであれば、汎用的なUSB Type-Cケーブルを1本用意しておけば充電には困りません。
カラーバリエーションはブルー、イエロー、ホワイト、ブラックの4色展開です。落ち着いた色味からカジュアルな色まで揃っているため、ビジネスシーンでもプライベートでも使いやすいカラーを選べます。ブラックは汚れが目立ちにくく会議前後の移動中でも落ち着いた印象を保ちやすい色で、ホワイトは清潔感があり軽やかな印象を演出しやすい色だとされています。ブルーやイエローのような明るい色は耳につけたときの主張も強くなるため、カジュアルな服装が中心の人や、コーデのアクセントとしてイヤホンを楽しみたい人に向いています。
通話品質は静音下で高評価、屋外ではノイズを拾いやすい
WF-C510は通話品質の高さも評判の一つです。「通話がクリアで、相手の声がはっきり聞こえる」というコメントが多く、テレワークやオンライン会議での利用シーンで実用性が高いという評価につながっています。静かな室内では特に評価が高く、クリアで聞き取りやすいという口コミが目立ちます。
一方で、屋外や風の強い場所では多少ノイズを拾いやすい傾向があるという指摘もあります。屋外での通話が多い人は、環境によって聞こえ方に差が出る可能性がある点を踏まえておくとよいでしょう。とはいえ、この価格帯のイヤホンとしては通話品質の完成度は高く、日常的な通話用途であれば十分満足できるレベルだという評価が大勢です。
バッテリーは単体11時間、ケース込み22時間で日常使いに十分
バッテリーはイヤホン単体で最大約11時間、付属の充電ケースを併用すると合計最大約22時間の再生が可能です。5分間の充電で約60分再生できるクイック充電にも対応しているため、外出前に少し充電するだけでも十分な再生時間を確保できます。フル充電しておけば、平日5日分の通勤や通学での使用でも頻繁な充電を必要としないという声もあります。
「バッテリーの持続時間についてもう少し長ければ完璧」という意見も見られ、より長時間の連続使用を求める人からは若干の物足りなさを指摘する声もあります。ただし充電ケースを携帯していれば外出先でも手軽に充電できるため、日常使いの範囲では十分な性能だという評価が多数を占めています。
ワイヤレスイヤホンの多くはリチウムイオン電池を使っていて、満充電のまま長時間放置すると内部の電極に負荷がかかり劣化が進みやすくなります。長く使いたい場合は、0%から100%まで使い切ってから充電するのではなく、80%から90%程度で充電をやめ、20%から30%程度まで減ったら再び充電するという使い方のほうが、電池の寿命を保ちやすくなります。WF-C510はクイック充電に対応しているため、こまめに短時間だけ充電する使い方とも相性が良く、バッテリーへの負担を抑えながら日常使いを続けやすいイヤホンだといえます。
外音取り込みとマルチポイントが1万円以下で標準搭載

WF-C510最大の注目ポイントは、外音取り込み機能(アンビエントサウンドモード)の搭載です。イヤホンを装着したままでも周囲の音を自然に聞き取れる機能で、これまでソニーのラインナップでは1万5,000円から2万円クラス以上のモデルに搭載されるのが一般的でした。それがアンダー1万円のエントリーモデルに標準搭載されたことは、複数のレビューサイトで「お買い得度が高い」と評価されています。
外音取り込み機能があると、電車内でのアナウンスを聞き逃したくない場合や、カフェで店員とやり取りする場面、屋外を歩く際の周囲の安全確認など、イヤホンを外さずに周囲の状況を把握できます。マルチポイント接続も2台のデバイスへの同時接続に対応していて、パソコンとスマートフォンを併用するビジネスパーソンから高い評価を得ています。マルチポイントは複数のオーディオソースに同時接続し、着信のような優先度の高い音声を自動で切り替えて再生する仕組みで、テレワークが広がる中でスマートフォンとパソコンを同時に使う場面が増えたことから注目されるようになった機能です。WF-C510であれば、パソコンでのオンライン会議中にスマートフォンへ着信があっても、いちいち接続を切り替えることなくスムーズに音声を切り替えて対応できます。
なお、WF-C510にはノイズキャンセリング機能とタッチ操作は搭載されていません。ノイズキャンセリングはマイクで拾った外部音を逆相の音で打ち消して無音化する技術で、外音取り込み機能とは仕組みが異なります。外音取り込みは内蔵マイクで周囲の音をあえて聞き取りやすくする機能なので、WF-C510は騒音を消す方向ではなく、周囲の音を積極的に取り込む方向の機能に絞って搭載していることになります。「ノイズキャンセリングが付いていないのが残念」「タッチ操作ができないのが不便」という指摘は一部にありますが、そもそもこの価格帯でそこまで求めるのは酷であるという意見も多く、価格とのバランスを考えれば納得できる仕様だという評価が一般的です。物理ボタンでの操作になるため、タッチセンサー特有の誤操作が起きにくいという利点もあります。
1万円以下のイヤホン市場でWF-C510はどう位置づくか
1万円以下の完全ワイヤレスイヤホン市場は、2026年現在かつてないほど選択肢が増えています。以前はノイズキャンセリングや高音質コーデック対応、マルチポイント接続といった機能は1万円台後半から2万円台のモデルに限られていましたが、近年はエントリー価格帯でもこうした機能を搭載する製品が広がりつつあります。市場全体の競争が激化する中で、価格だけでなく装着感や通話品質といった日常使いの満足度がモデル選びの決め手になりやすくなっているのが今の傾向です。
こうした市場環境の中でWF-C510が評価されているのは、外音取り込み機能とマルチポイント接続という実用機能を押さえながら、ソニーというブランドならではの音質チューニングと装着感の作り込みを両立させている点です。価格だけを競うエントリーモデルが増える一方で、日常使いでの快適さを重視するユーザーからWF-C510が選ばれ続けているのは、機能の数だけでなく使い心地の完成度が評判につながっているためだといえます。
WF-C500からの改良点はサイズ21%減、6mmドライバーへの刷新
WF-C510は旧モデルのWF-C500から約3年ぶりのフルモデルチェンジで、多くの点で改良が加わっています。サイズ面では本体が約21%、ケースが約23%小型化され、携帯性が大きく向上しました。音質面ではドライバーユニットがWF-C500よりも大型の6mmドライバーに変更され、チューニングの改善も加わって、全帯域でよりバランスの取れたサウンドになりました。特に中低音域のクリアさと解像度の向上が、複数のレビューで報告されています。
機能面での最大の違いは外音取り込み機能の追加です。WF-C500にはこの機能がありませんでしたが、WF-C510では標準搭載となり利便性が大きく向上しました。充電ケースの接点も3点から2点に変更され、設計が簡素化されています。ケースの磁力はWF-C500よりやや弱めに調整され、イヤホンの取り出しやすさが向上した一方で、ケースの開閉時の感触には変化があるという声もあります。旧モデルを使っていた人が買い替えを検討する場合でも、サイズ、音質、機能のいずれの面でも改良を実感できる内容になっています。
弱点はノイズキャンセリング非搭載とタッチ操作非対応の2点
これまでの評判を踏まえると、WF-C510の弱点は主に2点に絞られます。1点目はノイズキャンセリング機能がないことで、静かな環境を重視する人や飛行機、電車移動が多い人にとっては購入判断における重要なポイントになります。2点目はタッチ操作に対応していないことで、直感的な操作性を求める人には不便に感じられる場合があります。
このほか、リッチな重低音を求める人には音質が物足りなく感じられる場合があること、屋外や風の強い環境ではマイクがノイズを拾いやすいこと、充電ケースの磁力がWF-C500より弱くケースからの落下を気にする声があることも、購入前に押さえておきたいポイントです。いずれも1万円を切る価格を踏まえれば許容範囲だという評価が多く、致命的な欠点として扱われているわけではありません。
こんな人におすすめ、こんな人には物足りない
WF-C510は、初めて完全ワイヤレスイヤホンを購入する人や、有線イヤホンからの乗り換えを検討している人に向いています。1万円を切る価格でありながら外音取り込み機能やマルチポイント接続といった実用的な機能が入っているため、コストを抑えつつ快適な使用体験を得られます。テレワークやオンライン会議が多いビジネスパーソンにも適していて、マルチポイント接続によるデバイスの切り替えやすさとクリアな通話品質は、日々の業務でそのまま役立ちます。軽量で装着感の良いイヤホンを求める人にとっても、史上最小クラスのコンパクトさと4.6gという軽さは、長時間の装着でも疲れにくい実用的な選択肢になります。
一方で、本格的なノイズキャンセリング機能やより高音質なサウンドを求める人には、ソニーの上位モデルを検討したほうが満足度は高くなるはずです。WF-C510はあくまでエントリーモデルという位置づけで、価格相応の機能に絞られている点は購入前に理解しておく必要があります。
WF-C510の評判は、価格からは想像しにくいほど機能と装着感が充実している点に集約されます。e-イヤホンで4.8、イヤホンナビで4.2という評価点や、実際の購入者から寄せられた装着感や通話品質への高評価は、スペック表の数字だけでは伝わらない使用感の良さを裏づけています。ノイズキャンセリングやタッチ操作といった上位機能を必要としないなら、1万円前後の価格帯で音質、機能、装着感、バッテリーのバランスが取れた一台として、検討する価値は十分にあります。